[103] 人生を楽しむためのネットショップの運営

現役店長に訊く、人気インターネットショップの秘訣
(2004/01/07)
第103回 人生を楽しむためのネットショップの運営
3,160 部
味わい紅茶とハーブのお店 HappyGround 様
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□□  ご挨拶

みなさま、こんにちは。ご購読いただきまして誠にありがとうございます。
初めてのみなさま、数あるメールマガジンの中から選んでくださり、
ありがとうございます。

さて、今回のゲストは、前回に引き続き、
味わい紅茶とハーブのお店HappyGround 様です。

それでは、一緒に教わりましょう。

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■■  基礎データ

【店名】 味わい紅茶とハーブのお店HappyGround
【住所】 茨城県土浦市東都和 8-16
【URL】 http://www.happy-g.com/


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■■  プロモーション

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――
|アスキームック「インターネットでお店やろうよ! (No.2(Autumn))」
| http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756143598/surv-22
|に載ったそうですね?
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
今年の夏、アスキームックで「商品写真で困っている問題解決企画」がある
ことを知りこの企画に参加申込みをしましたところ、編集長さんから参加
OKの返事をいただき、この企画に参加する事になりました。

当日、東京から編集長さんとプロカメラマン藤吉隆雄氏が当店にお越しに
なり、「どうしたら、紅茶の湯気の立つ雰囲気ある写真をとれるか」と
いうテーマで、撮影会が始まりました。

最初は私が普段撮影している方法で撮影し、その時の撮影位置、姿勢、
方法、ライトの位置、種類、当て方などについて誤りをご指摘いただき、
続いて、基本的な撮影の準備、近くにある物の応用的使い方、カメラの
構え方などを実際のティーカップを用いてご指導いただきました。

そして最後に、ティーカップから湯気の立つ写真の撮影に移り、いろいろ
教えていただきました。
最も重要なことは、構図を十分に頭に入れて、カメラを固定して、白い
湯気を美味しそうに写すことです。

プロカメラマン、なにやらバッグの中から黒い紙を取り出してバックに置
き、左手に補助ライトを持ち、息を詰めるようにして撮影をはじめました。
緊張が周囲に漂い、こんなに真剣な緊張感の中で写真をとることに、少々
驚きました。
通常、こんなに緊張して写真を撮ることなどしたこともなかったからです。

「デジカメだもの、チョロイよね」なんて心で思っていた私に、プロ
いわく。
「写真を撮るのは一瞬の真剣勝負なんだよね」
プロの言葉の重たさを感じた瞬間でした。
一瞬にかける愛情がいい写真を生む極意だと言う事を教えていただきまし
た。

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――
|毎週プレゼントを実施しているそうですね?
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
当店では11月から、それまでの「楽天市場店開店記念プレゼント企画」から
「毎週プレゼント企画」に変更いたしました。

多くのお客様からの要望で、長い応募期間より、短い応募期間で紅茶プレ
ゼント企画をやって欲しい、との声が多かったためです。
特に今週はクリスマスプレゼント期間ですので、いま一番人気のハーブ
コーディアルを特別プレゼントすることにしました。

きっと、ご家族みんなで、お友達との語らいに、アルコールは受け付けな
いという人に、そして今年のあなたに頑張った贈物としてプレゼントした
いと思います。
どしどしご応募ください。
http://www.rakuten.co.jp/happy-g/555281/

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――
|メールマガジンは、どういった内容? 読者数は?
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
メールマガジンは月3報程度で、決して発行頻度は多くはありません。

一般的に高額売上はメルマガの発行回数に比例すると言われており、
週2報も3報も出す方もおられます。
数打てば当たる方式の販売戦略で、これがネット販売では常識と言われて
いますが、私は必ずしもこのやり方には同意していません。

あまりに多くのメールが溢れ、発行されたほとんどのメルマガはゴミ箱行
きではないでしょうか。事実私のところにも毎日30通から40通のメルマガ
が届きますが、読むのはほんの一部の特定メルマガだけです。
おそらく他の多くの方々も同じではないかと勝手に感じています。

だから、メルマガを読んでたのしい、面白い、役に立つというお客様の
視点で書くようにしています。私の「ここは読まないで」のコーナーは
いま一番の人気です(笑)。

まぐまぐで発信数は3千通程度、楽天での発信数は4千通弱ですが、
配信停止を受ける事はまったくといっていい程ありません。
「うちは2万通配信しているけど、配信停止件数も多くてね」という店主
さんも多いのですが、「売らんかな」だけのメルマガは嫌われるでしょう。

当店の場合、発行数は他店に比べて少ないと思いますが、8割がリピーター
さんであることを思えば、自分範囲の目標はクリアーしているなと感じて
います。

楽しく書くことが一番大切と肝に銘じています。
最近やっと肩から力を抜く書き方が少しわかってきたかな、と思いつつ
楽しんでます。
http://www.rakuten.co.jp/happy-g/news.html

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――
|その他の広告宣伝方法は? 販売促進方法は? 効果的なのは何?
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
宣伝広告は非常に大切ですが、費用効果の点で、大手のアドワーズや
ページ借上げ等の広域広告は利用しておりません。

地域新聞や地域雑誌、タウン誌などが主で、全国的には楽天モールを媒体
とした各種企画への参加が主たる広告です。
地域の方々への宣伝広告には地域雑誌の効果が高いようです。

最近はクチコミでの販売で喫茶店への卸売りによる大量販売ルートも開拓
出来、費用効果の高いクチコミ広告を大いに活用させていただいています。

 

■■■
■■  そこまで言って大丈夫?運営の裏側

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|本店と楽天市場店の売上比率は?
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
本店は開業以来3年8ヶ月を経過し、当店ファンの固定的お客様が大半を
占め売上もこれらのお客様によって支えられています。

一方、楽天市場店はまだ開店して4ヶ月足らずということもあり、これか
らが楽しみという段階ですので、売上的にはまだまだの状況ですね。

したがって、本店の売上および店舗売上が当店の主たる売上になります。

楽天での売上が本店に追いつくにはまだ半年位はかかると思います。
売上比でいえば、10%以下というところでしょうか。
でも、半年後には本店を超える売上に持っていこうと予定を立てています。

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――
|インターネットショップは単独決算? 単独の場合、単年度黒字?
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
本店、楽天店、実店舗、教室全ての事業は一括して決算しています。
税務上は赤字決算ですが、実経営は安定しております。

 

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■■  店長のホンネ

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――
|インターネットショップの店長になって(ショップを開いて)これまで
|一番良かったこと、悪かったこと、困ったこと、うれしかったことは何?
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
【一番良かったこと】
今年60歳を迎えましたが、さてこれから何をしようか、と悩むことなく、
自分で作り上げた紅茶専門店も軌道に乗って、妻と2人で毎日好きな仕事に、
誰に抑えられることもなく自分の思ったように自由に仕事が出来、それが
多くのお客様に幸せを運んでいるんだという実感が最もうれしいことですね。

【悪かったこと】
30年余の日立でのエンジニアの習慣がなかなか抜けず、ティーインストラ
クターの資格をもった私のパートナーである妻を、つい部下と認識して命令
をしてしまう古い習慣から脱却できず、パートナーを時々怒こらせたこと
ですね。
だから、いまでも「ガンコ者」なんて呼ばれています。

【困ったこと】
1つの仕事をやるということは、大変なことですね。
大きな会社であれば、それぞれのセクションに責任者がいて、担当業務を
処理するスシステムが組織されて運用されています。

ところが私のような零細企業にはそんな組織はありません。
全てを1人でやらないといけない訳です。これが思ったより大変なんですね。

企業のエンジニアと言えども技術一辺倒ではなく、資材購入から設計、
製造、生産管理、原価管理、会計、庶務、利益管理、人事管理まであらゆ
る業務に参画する訳で、一通りの業務内容は理解していたつもりでしたが、
これを一つ一つ全ての実務を処理するには大変な実務能力を身に付けねば
ならないことです。

60歳までの3年間は私にとって貴重な勉強期間で、定年をまっとうしてか
らの60歳の手習いではこれをこなす気力も体力も衰え、これを乗り越える
のが多分出来そうもなかったかなと思えば、自分の選択は正しかったと思っ
ています。

【うれしかったこと】
これは何といっても、ウエブショップを開業して最初にお客様から注文を
いただいたことですね。
開業当時、いまか今かとパソコン画面を眺めて3日が過ぎ、やっと4日目
に注文依頼の表示を見た時の感激は今でも忘れません。
何の注文も無い画面を毎日3日間も眺め続けた後ですから。

今思えば大変恥ずかしいことですが、開業のその日から注文が入るなんて
思い込んでいましたよ。ハハハ・・(笑)

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――
|その他、何か特筆すべきエピソードはありますか?
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
スリランカの旅でお世話になったガイドのDさんは熱心な仏教徒で、
キャンディにあるお釈迦様の歯を祭った仏歯寺と日本の高野山延暦寺の
友好を結ぶ介添え人としても活躍されており、訪日時には当店へ足を運ん
でくれる友人となりました。

また、スリランカのスパイスガーデンで働きながら日本語を勉強している
Bさんは、いまも時々日本語で手紙をくれます。
「紅茶」という文化を通して、大変気持ちのやさしい人々との友好関係が
築けたことは何よりの収穫です。

来月1月にはインドの紅茶商Aさんが商用で来日する予定で、当店に是非
寄りたいと希望を寄せています。
こうした方々との交流が増えるにつれて、英語力がますます必要になって
きたため、妻はティーインストラクターとして毎週1回英国人のAさんを
自宅に招き英会話の勉強に乗り出しました。
60歳の手習いとは正にこのことです。
お陰で、私もこれに引き込まれ錆び付いた英会話力の復活に二人でチャレ
ンジしています。

いまや、とても定年退職後ののんびり余生を、と言った感覚はありません。
新しい世界がどんどん広がって、たのしい第二の人生が始まっています。
「スローライフ」が最近のキーワードですが、私達は以前から
「ナチュラルライフ」をキーワードにしてきました。
これこそ第二の人生にピッタリです。
大地の恵「紅茶」を「ウッドデッキ」で、木の香りの中でゆったり楽しむ
生活をお客様と共有できたことに感謝しています。

 

■■■
■■  読者へ一言

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――
|これからインターネットショップを立ち上げようとしている方に対して、
|一言。
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
ネットショップを立ち上げようとする人には2つのタイプがあると思いま
す。

1つはこれから人生を掛けた仕事としてのショップ、そしてもう1つは
人生を楽しむためのネットショップの運営です。

前者であれば、多くの情報が流れていて私が何か言うことはないと思いま
すが、後者であれば、おそらく自分が歩んできた人生とは違う人生、180度
違う人生、経験の無い未知の人生を自分で切り開く意志さえあれば、誰で
もチャレンジできるということです。

それが出来たら行動に移しましょう。
困難を乗り越えながら、そこに楽しさを見つければ、新しい人生は豊かな
実りと生き甲斐をもたらしてくれるはずです。

ただし、「幻想」や「夢」だけの想いではなく、自分の目標を明確に定め
スケジューリングすることが何より大切です。そして実行です。

私の好きな言葉は、
「成功とは、成功するまでやり遂げることだ」
です。

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――
|一般消費者に対して一言。
└―――――――――――――――――――――――――――――――――
お客様へ日頃の感謝の心を込めて、
ネット注文時、『インタビューを読んだ』と書き加えていただいたお客様
にはご注文額の10%オフ サービスをさせていただきます。
(2004/1/30まで)

□□□
□□  編集後記

味わい紅茶とハーブのお店HappyGround 様、ありがとうござい
ました。

人生を楽しむためのネットショップ運営の秘訣として挙げられた言葉。
------------------------------------------------------------------
おそらく自分が歩んできた人生とは違う人生、180度違う人生、経験の
無い未知の人生を自分で切り開く意志さえあれば、誰でもチャレンジ
できるということです。
------------------------------------------------------------------
それを3年間実践されてきた方の言葉だけに心に染みます。

一緒に紅茶を飲みながら、この続きを教えていただきたいと思ったのは、
私だけではないはずです。

(後略)

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