現役店長に訊く、人気インターネットショップの秘訣
(2004/08/25)
第136回 スタッフの写真とコメントを載せるのは、テクニックでなく決意
3,840 部
プリントパック 様
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□□ ご挨拶
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みなさま、こんにちは。ご購読いただきまして誠にありがとうございます。
初めてのみなさま、数あるメールマガジンの中から選んでくださり、
ありがとうございます。
今回のゲストは、前回に引き続き、プリントパック 様です。
それでは、一緒に教わりましょう。
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■■ 基礎データ
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【店名】 プリントパック
【会社名】 株式会社 プリントパック
【住所】 京都府京都市下京区西七条南衣田町17
【URL】 http://www.printpac.co.jp/
【TEL】 075-325-2572
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■■ (続)特徴、優位性
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|「PAC」システムとは?
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「ご注文からお手元に届くまでの進行状況を逐次報告することで、お客様
がお持ちの不安を少しでも解消しよう」というサービスシステムです。
立ち上げにあたっては、当社よりも先に同じようなことをしているところ
もわずかですが存在していましたので、お試しの発注をしてみました。
ちょっとズルいですかね(笑)
そんなことをしながら、「使用する側としてどういったサービスであれば
良いか」を徹底的に調査することからはじめました。
その中で、注文してから商品が届くまで報告がほとんどなく、不安に感
じるところがありました。
「おいおい、ホンマに出来るんか?」みたいな感じですよね(笑)
インターネットでのお仕事では、直接顔を合わせることはできません。
だからこそ不安を解消する努力をしないといけないと思います。
そこで、ご注文・ご入金・データチェック・印刷・加工・発送の各段階に
おいて、進捗状況をメールでご報告するようにしています。ただし、それ
をすべてスタッフがメールを送る形にすれば、それだけで莫大な人件費が
かかってしまいます。
そうした観点から、システムへの投資はかなりの労力と金額をかけてきま
した。バックではデータベースを活用し、生産現場と直接連動する形で
報告メールが送られるようにしています。
また、メールだけでなく、「ID」「パスワード」を入力していただく
と、お客様専用の「マイページ」に入れるようにし、そこでも進捗状況
をご確認いただけるようにしています。
ご利用後にお客様からいただく声でも、こうした取り組みは評価をいた
だいていると思います。
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■■ システム関係
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|「My Page」や「お客様専用データ入稿ページ」などは、自社開発?
|パッケージソフト? アウトソーシング?
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立ち上げ当初から、「My Page」や「お客様専用データ入稿ページ」を設置
していました。立ち上げ段階では自社開発で行いました。
実は、プリントパックの母体は印刷関係だけでなく、ホームページの制作
やシステム構築なども行っているんです。ですから、まずは自分たちで
構想を練って、自分たちで作ろう、というところからスタートしました。
でも、実際の店舗運営を行っていくと、「もっとこうしたい」という思い
や、お客様から「こうできないの?」といったご要望をいただけるように
なってきました。
そうなると、相当高レベルなシステムが必要となってきますので、パート
ナー企業と打合せを重ねる中で、現在アップしているものはアウトソーシ
ングして完成したものになります。
新しいシステムに移行するにあたっては半年以上の時間がかかってしまい
ました(笑)
実は新たにシステムのバージョンアップも計画し、すでに取り組みをはじ
めています。
「スイスイ入力!カンタン発注!」のNEW PACシステム
http://www.printpac.co.jp/contents/application/system.html
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■■ プロモーション
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|「無料サンプル」はどういったもの?
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「本当にこの価格でできるの?」という不安をお持ちの方もおられます。
また、「安すぎて、品質は悪いんじゃないか?」と思われることもあると
思います。
たぶんほとんどの方がそう思われてるかもしれません(笑)
こうした不安の解消のために、これまで実際に印刷させていただいた商品
をピックアップしてお届けするというのが「無料サンプル」です。
「サンプル拝見させていただいて非常に良く出来ていたので、早速カタロ
グを注文させていただきました」
「サンプルありがとうございました。とってもお得な価格でありながら、
しっかりとした品質で、今後とも色々とご協力いただくこととなると思
います。」
などといった声を多数いただきます。すでにお手持ちの案件があってサン
プル請求をいただいた場合は、意思決定は早いですね。
同時に、いくつかの用紙をご用意しておりますので、どの用紙を選ぶかの
判断をしていただければとも考えています。
ちなみに、サンプル請求はこちらからできます。
→ http://www.printpac.co.jp/contents/sample/sample_form.html
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|「お客様の声」は、具体的で、しかも豊富ですね。
|どういう工夫をすれば、このように集まる?
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当初は、やはりほとんどいただくことはできませんでした。
お声をいただけるようにするための工夫としては、一言で言えば、適切な
タイミングを見計らって、お願いをするということに尽きると思います。
はじめは勇気がいりましたが、お届けした商品に納得いただけたお客様の
多くがお声をお寄せいただけるようになってきています。
今は、逆にホームページにアップする作業のほうが遅れてしまうくらい、
たくさんいただきすぎてたいへんなぐらいで(笑)
でも、もっともっとお声をいただきたいです。
お客様の声
http://www.printpac.co.jp/voicesystem/webdiary.php
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|「スタッフ紹介」ページには、たくさんの方々の写真が載っていますね?
|全員ですか? このように大勢の顔写真を載せる理由は?
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全員ではありませんが、主なメンバーの写真を掲載するようにしています。
やはりインターネットでは、顔が見えないということで、通常のアナログ
営業よりもより一層わたしたちのことを知っていただかないといけないと思
うんですね。
こんなメンバーがあなたの大切なデータをお預かりします、という意思表
示になればという思いで掲載しています。
うちの強みは、「前向きに取り組むスタッフ」だと思っているんです。
いくらすごいシステムを導入しても、生産設備を拡充しても、それを使う
のは「人」でしかないですからね。ちょっとかっこつけすぎですかね(笑)
よく、「店長の写真を載せて、親しみを持たせて購入に結びつける」みた
いなことを耳にしたりしますが、会社としては、店長自身が「こいつの
写真載せてもいいの」というようなスタッフであれば、怖くて載せられませ
んよね。
その他のスタッフの写真まで掲載するとなると、なおさらだと思います。
ましてや、すぐに退社してしまうような恐れがあれば、そんな恐ろしいこ
とはできないですから(笑)
この点では、30年来の人材に対しての「想い」があってこその話であって、
うちでは強みの表現になればという意図を持っています。
テクニックとして掲載うんぬんではないと思うんです。
内部的には、自分のコメントと写真を載せることで、責任を持った仕事を
していこうという決意の表れになればという意図もあります。
→スタッフ紹介 http://www.printpac.co.jp/contents/credit.html
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|「デザイナー犬ポチの『完全データ作成』の手引き」はユニークで為に
|なりますね。
|犬に語らせている理由は? お客様の反応は?
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これは、うちのスタッフのアイデアなんです。
風土的に、結構「堅い」というか、「真面目」というか、そういう雰囲気
の会社なので、ホームページもそのような表現が出てしまっていると思い
ます。
オフの時にはみんな、けっこうはじけたりしてるんですが(笑)
これは悪いことではないと思っているんですが、やはり「読みやすさ」も
必要だろうという話をしているときに、キャラクターが説明するような
形式にしたらどうかというアイデアを出してきたので、それを取り入れて
みました。
特にはじめてデザインデータをお作りになるお客様にはご評価をいただい
ています。
デザイナー犬ポチの完全データの作り方講座
http://www.printpac.co.jp/contents/pochi/index.html
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|主な広告宣伝方法は? 販売促進方法は? 効果的なのは何?
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当社でのメインの広告宣伝としては、PPC広告を利用しています。
Googleのアドワーズ広告からはじめ、オーバーチュアも利用をはじ
めました。
商品単価の安いものには不向きかもしれませんが、ある程度の商品単価が
あるものについては思い切った投資をすれば、効果的だと思います。
その他の広告宣伝としては、デザイン関連雑誌への広告掲載を行っています。
また、販売促進という意味では、月替りキャンペーンを実施していること
がメインではないでしょうか。
その他も行っている部分はありますが、まだトライアル段階にあるものが
多いです。いずれにしても、広告宣伝費・販売促進費には、かなりの金額
を投資している方だと思います。
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□□ 編集「中」記
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プリントパック 様、
ありがとうございました。
> この点では、30年来の人材に対しての「想い」があってこその話であっ
> て、うちでは強みの表現になればという意図を持っています。
> テクニックとして掲載うんぬんではないと思うんです。
> 内部的には、自分のコメントと写真を載せることで、責任を持った仕事を
> していこうという決意の表れになればという意図もあります。
「さらっと」言われていますが、これは凄いことですよね!
人材育成の歴史、責任の所在の明確化、などなど。
「きもの」カタログの印刷などで鍛えられた品質に対する自信、誇りが強烈
に伝わって来ました。
この続きは次回(9/1頃発行)とさせていただきます。
お楽しみに。
(後略)