[339] 顔の見えないお客様だからこそ、心を添わせる

現役店長に訊く、人気インターネットショップの秘訣
(2009/10/14)
第339回 顔の見えないお客様だからこそ、心を添わせる
2,437 部
味噌醤油の老舗 山田屋 様
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

□□□
□□  ご挨拶

こんにちは!
いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。
初めてのみなさま、数あるメールマガジンの中から選んでくださり、
ありがとうございます。

本メールマガジンは、バックナンバーも公開しておりますので、ぜひ
ご覧ください。
https://ten.surv.co.jp/

今回のゲストは、前回に引き続き、味噌醤油の老舗 山田屋 様です。
それでは、一緒に教わりましょう。

■■■
■■  基礎データ

 【店名】 味噌醤油の老舗 山田屋
 【住所】 新潟県新潟市北区葛塚3119
【URL】 http://www.e-misoya.com/

■■■
■■  そこまで言って大丈夫?運営の裏側

┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|貴店(ネットショプ)のお客様は、どのような方々が多い?
|どのような方に、お客様になっていただきたい?
└――――――――――――――――――――――――――――――――

開店当初は、実店舗のお客様がツールとしてのネットへの移行が大半
でした。
最近は、ほとんど新規のお客様と、そのリピーターさんです。

検索エンジンからのお客様、ブログからのお客様もいらっしゃって、
毎日の積み重ねが地道ながら、結びついているかとうれしい気がしま
す。


┌―――――――――――――――――――――――――――――――――
|「おためしセット」や「みそ味見セット」は、
|「お一人様初回限定、1セットまで」とのことですが、
|その何割くらいが、再度(別の商品を)購入される?
└―――――――――――――――――――――――――――――――――

正確なデーターを取っていませんので、感じなのですが・・・
半数以上が、再来店して購入くださっています。


┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|「おためしセット」や「みそ味見セット」を購入されたお客様に対
|して、他の商品を購入していただくために、何か施策をしている?
└――――――――――――――――――――――――――――――――

商品をお送りする際に、簡単な山田屋のリーフレットを同梱させて
いただきます。

また、「お気に召していただけましたか?」のフォローメールを
1週間後にお出ししています。
何か、お気づきの点、感想は初めての方ほど新鮮かと思います。


┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|老舗ですから、お中元やお盆礼などの贈答需要も、相当大きいと
|思われます。
|ネットショップの、「選りすぐりGIFT」の方は、いかがでしょうか?
└――――――――――――――――――――――――――――――――

はい。お中元・お歳暮の繁忙期にはたくさんの需要を頂き、うれしく
思っております。
「選りすぐりGIFT」は、残念ながらいっときほどの需要は・・・。
世の中、厳しく、味噌・醤油がご馳走より喜ばれるのでしょうか。


「味噌」をお中元・お歳暮に送ると、みそ汁を食べるときに
「この味噌は○○さんからの贈り物よ!」
とお母さんが、喜んでみんなに話して聞かせる。
毎日、その贈り物を頂くことでいただける数少ない商品だという話を
聞いたことがあります。

今は、賞味期間も若干長い味噌・醤油が好まれるようです。


┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|味噌も醤油も日本人の食卓には欠かせないものですので、頒布会的
|なサービスに適していると思われますが、予定はございますでしょ
|うか?
└――――――――――――――――――――――――――――――――

一度、企画をしたことがありました。
楽しかったですよ!!
この季節の食材だったら、こういう風にこの味噌で食べてほしい・・・。
そんなリーフレットを毎月作って、同梱しました。
次回の予告を入れたりね!
あるショッピングモールでのコラボ企画でした。


> 頒布会的なサービスに適していると思われますが

そうでしょうか・・・。
自社商品に対して、引いた所からのご意見うれしく、貴重です。
ありがとうございます。
再挑戦してみたいものです。


┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|貴店が、お客様に提供している一番の価値は?
└――――――――――――――――――――――――――――――――

「おふくろの心意気」です。
毎日元気で、立派な日本人でいてほしい!そんな母の願い です。

元気で「行ってきま~す。」を見送り、一日の報告をしながら夕べを
囲む。
そんな家庭生活を支えるのは、健康で、毎日のみそ汁かもしれない!
なんて思うのは、味噌屋の女将だからでしょう。

しかし、口から入れたもので身体の細胞は作られているんですもの。
いいものを入れなくっちゃ、健康な身体は作られない!
笑顔の食卓がなかったら、立派な精神は育たない!

だから、心をこめて、立派なに日本人に!!と、ちっぽけな味噌・醤油
屋の女将の願いなのです。

本物を、その本物から湧き出る心をお客様に提供させていただいてま
す。

■■■
■■  店長のホンネ

┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|ネットショップを開いて、これまで一番良かったこと、
|悪かったこと、困ったこと、うれしかったことは何?
|開店前と後で、何が一番変わった?
└――――――――――――――――――――――――――――――――

店長として(女将と名乗って)、商売に向かって行くようになった
ことでしょうか・・・。
商売の荒波にもまれたことのなかった人生の中で(大学卒業後は、
研究機関に籍を置いていました)、「物を売る」こと、商売に対して
無知でした。

ネットショップを開いて勉強するうちにお仲間ができ、ともに課題を
共有することで、少しずつの変化がお店に対する愛着となり、
もっともっとという向上心を育てています。

挑戦して行くものが常にある(時々へこたれますが・・・)って、
すてきなこと、うれしいことだと思うのです。


┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|その他、何か特筆すべきエピソードはありますか?
└――――――――――――――――――――――――――――――――

エピソードではないのですが・・・。
ネットショップと実店舗の違いについて気づいたことがあります。

ネットショップは、お客様の顔がまったく見えません。
住所とアドレスで想像できるだけです。性別すらわからないことも
あります。年齢も、好みもまったくわかりません。

ですから、お店に見えるお客さま、電話で声の聞けるお客さま、お手紙
で文字が見えるお客さま以上に、心を添わせるように努めます。


┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|「心を添わせる」とは?
└――――――――――――――――――――――――――――――――

ページを作る際に、安心感を!つまり丁寧に情報提供する。
商品と一緒に手づくりのメッセージを添えて感謝の気持ちを伝える。

なんて当たり前かもしれませんが、顔の見えない方だからこそ、
心がけていることです。
心を添わせようと・・・。


┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|今後の目標、夢などを、どうぞ。
└――――――――――――――――――――――――――――――――

味噌・醤油業界は男性が大勢業界を引っ張っていっています。
ですが、実際使っているのは主婦、女性が多いはず。
どうして今まで、女性が主婦の目線で業界に提言しなかったのかと
いうことに最近気づいたのです。

そんな意味で、
「女将のTablog」 http://e-misoya.seesaa.net/
が、業界からの新しい試金石になればという気がしています。
(ミツカン「味ぽん」がここまで消費者動向を変化させえたように)


日本の代表的な調味料、日本の味が、もっと、もっと、これからの
日本の味に、世界の味(フランス料理にも重要な醤油ですし)にも
広がってほしいな!なんて思います。

■■■
■■  読者へ一言

┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|これからインターネットショップを立ち上げようとしている方に対し
|て、一言。
└――――――――――――――――――――――――――――――――

自分の思いを実現する一つの方法です。

例えば、私にしたら、
「日本中の人に、世界の人においしい日本の味を知ってもらいたい!」
「みそ汁毎日食べてますか?」
「家族には、笑顔で元気ですごしてほしい。」

そんな「思い」を実現する一つの方法だと思います。

お店を開いたからすぐ売れるというわけではありません。
自分のお店が自分の思いどおりにできる、って素敵なことだと思いま
せんか?!

勉強しただけ自分のものになります。
自分のものになっただけ表現できます。
表現できただけわかってもらえるものになる。
と思うのです。

そして、わたしの「思い」が実現に近づきます。
私はまだまだ遠い道のりです。
だからがんばれます。


┌――――――――――――――――――――――――――――――――
|一般消費者に対して一言。
└――――――――――――――――――――――――――――――――

ネット注文時、『インタビューを読んだ』と書き加えていただいた
お客様には、「醤油少々 塩分ひかえめしょうゆ『華』 小瓶 」
http://www.e-misoya.com/SHOP/S21-11.html
をサービスさせていただきます。(2009/10/31まで)

ただし、「おためしセット」「みそ味見セット」のお客様は、除かせ
ていただきます。

□□□
□□  編集後記

味噌醤油の老舗 山田屋 様、ありがとうございました。


> ですから、お店に見えるお客さま、電話で声の聞けるお客さま、お手紙
> で文字が見えるお客さま以上に、心を添わせるように努めます。
> ページを作る際に、安心感を!つまり丁寧に情報提供する。
> 商品と一緒に手づくりのメッセージを添えて感謝の気持ちを伝える。
> なんて当たり前かもしれませんが、顔の見えない方だからこそ、
> 心がけていることです。
> 心を添わせようと・・・。

> 半数以上が、再来店して購入くださっています。

味はもちろんですが、こういった心配りもお客様にしっかり伝わり、
リピートに繋がっているのでしょう。

ますますのご発展が楽しみです。

(後略)

メールマガジン無料購読

真のノウハウは現場にあり!オンラインショップを検討中、ネット通販の売上げ&利益をアップしたい、電子商店の裏側を覗いてみたい…。では一緒に教わりましょう。
「えっ!そこまで公開して大丈夫?」そんな話が満載。

 

読者登録は無料です。大手メールマガジン配信スタンド「まぐまぐ」からの配信となります。メールアドレスの入力間違いにご注意ください。

登場ショップ募集中!

当メールマガジンは、2008年から、

  • 他薦(読者の方や知人から紹介いただいて)
  • 自薦(店長さんの方から連絡いただいて)
があった場合のみ、発行させていただくことになりました。

  • 私のお気に入りのこのショップ、ぜひインタビューして!
  • このショップの店長、面白いですよ♪
  • うちがお付き合いしているこのショップ、イチオシです!
  • うちのお店にもインタビューして
などのご連絡を、ぜひこちらのフォームから、お気軽にお寄せください。
お待ちしております。

ホームページ引越しサービス 経営者・管理者のための、ビジネスホームページの作り方

月別アーカイブ

最新版 これがバカ売れネットショップだ!

2004年12月、再取材のうえ執筆、大手出版社の翔泳社から本になりました!
タイトルやオビには刺激的な言葉が踊っていますが、内容は、ネットショップ版「プロジェクトX」とも呼べるもので、ノウハウ習得はもちろんのこと、「読み物」としても楽しんでいただけます。

バカ売れオンラインショップの作り方

2004年2月、大手出版社の翔泳社から本になりました!
タイトルは派手ですが、内容はオーソドックスで、ネットショップの立ち上げから運営まで、何をどうするのか、何をしてはいけないのか、具体的な事例や方法が満載です。

Powered by Movable Type