現役店長に訊く、人気インターネットショップの秘訣
(2004/03/24)
第115回 販売中止をお知らせしたら、励ましメールが500通!
3,597 部
丹波篠山いのうえ黒豆農園 様
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□□ ご挨拶
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みなさま、こんにちは。ご購読いただきまして誠にありがとうございます。
初めてのみなさま、数あるメールマガジンの中から選んでくださり、
ありがとうございます。
今回のゲストは、前回に引き続き、
丹波篠山いのうえ黒豆農園 様です。
それでは、一緒に教わりましょう。
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■■ 基礎データ
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【会社名】 株式会社井上商店
【店名】 丹波篠山いのうえ黒豆農園
【住所】 兵庫県篠山市池上2番地 黒豆農園前
【URL】 http://www.kuromame.co.jp/
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■■ プロモーション
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|「丹波黒大豆」について、圧倒的な情報量ですね?
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本格派丹波黒大豆専門店ですので、もちろん黒豆の情報は豊富です。
しかしながら、書きたいことの10分の1程度しか掲載していないと思いま
す。これからどんどん書き足していきたいと思います。
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|「お試しセット」もあるのですね?
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お試しセットは、「黒豆茶」をお気軽に試していただけるように、通常よ
り少し安く販売しております。
全く「黒豆茶」と言うものを知らない方にとって、「黒豆茶」ってきくと、
なんか黒い飲みにくいものを想像されているようで、健康にいいから飲み
たいけど、どんなのか分からないから怖いっていう方のために設定してお
ります。
まずはお試しで黒豆茶をご購入いただき、黒豆茶が大変のみやすいもので
あることを実感していただきます。
お試しの黒豆茶をご購入された方は、次回は20個、30個と買われているの
で、なかなかいいと思います。
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|「黒豆新聞」とは?
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より多くのお客様に、さらに黒豆に親しんでいただくためには、サイト、
メルマガ、カタログだけでは限界があります。
サイト、メルマガはインターネットができる方に限られますし、カタログ
は年1回の更新ですので、1年間変更できません。
そこで、毎月黒豆新聞を発行することによって、その時の黒豆や丹波篠山、
当園のことをタイムリーにご希望の方にお届けすることにしました。
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|「黒豆新聞メールマガジン」と「黒豆新聞」の内容は異なる?
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基本的には同じ内容ですが、紙の黒豆新聞のほうがイラストなどを駆使し
ておりますので、親しみは感じていただけると思います。
その代わり、メルマガのほうは、一部内容を変え、その時のお問合せの
多い質問や、話題も盛り込んでおります。
例えば「先日テレビで黒豆の煮汁がいいとやってましたが、どうやって
つくるのですか?」とか、「京都の丹波町で鳥インフルエンザが出たみた
いですが、黒豆は大丈夫ですか?」などです。
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|「黒豆新聞メールマガジン」は自社配信? 頻度は?
|現在の購読者数は?
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メルマガは自社配信です。原則月2回発行しております。
読者数は8000人強です。
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|カタログを無料で差し上げているそうですね?
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当園のサイトをご覧になるお客様は、開店当初から比較的年齢層が高いの
で、ネットでの買い物になれていない方が多いです。
また、当園のサイトをご覧いただいたらお分かりかと思いますが、ごちゃ
ごちゃしすぎて、どこに何があるのかよく分からないといったお声をいた
だくことがございます。
(これは一応戦略でして、ごちゃごちゃになってしまったのではなく、
わざとごちゃごちゃさせています。このことについては日経MJに私が
載った時にもお答えしたこともあります。念のため)
そういった方のためにカタログを無料で送付させていただいております。
基本的には翌日、長くても3日以内にお手元に届きます。
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|その日経MJやラジオ出演などマスコミにも何度も取り上げられているよ
|うですが、その秘訣は?
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それは様々な理由があります。その中の一つは「口コミ」ではないでしょ
うか。
当園の商品は、一度買われたお客様が、その後他社で似たような商品を
買ったとしても、「やっぱりいのうえさんのじゃないとダメ!」といって
帰ってこられるかたが多いです。
そういった商品を真心込めてお届けすることによって、自然と広がるんだ
と思います。
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|その他の広告宣伝方法は? 販売促進方法は? 効果的なのは何?
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現在ネットでは、ヤフーで「黒豆」と検索したときのバナー、そしてスポ
ンサーサイトをしております。
ネット通販は信用第一です。バナーはその理由で掲載しています。
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■■ そこまで言って大丈夫?運営の裏側
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|トップページに「会社所属団体等」「社会活動」も掲載されていますが、
|その訳は?
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ネット通販(ネットに限りませんが)は信用第一だと思っています。
当園は、知らない方にとっては、どこの馬の骨か分からないような無名な
会社です。所属団体は当園が公の場で認められていることを示すために
掲載しています。
また、社会活動については、地域や社会に貢献することも、企業には大事
だと思っています。商品を通じて社会貢献することも大事ですが、やはり
活動を通じて貢献することも必要だと思います。
当園は黒豆発祥の地、丹波篠山の地元企業で、そこから黒豆製品を産地
直送しております。もちろん地元にいるからこそ分かることなど、黒豆に
関する情報を日々入手し、それをお客様に伝えることによって商売が成り
立っています。いわば地元のおかげです。そのお返しといってはなんです
が、地元に貢献することによって、恩返ししているのです。
また、そのような活動をしていることが、信用に繋がればと思い、掲載
しています。まだまだ社会貢献できることがあると思いますので、できる
範囲でやりたいと考えています。
特に地元のことに関しては、何かあったらよんでいただきたいです。
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|インターネットショップのスタッフは何名? 専任? 兼任?
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ネットショップに関しては、スタッフは6名です。専任は2名、4名は
兼任です。
時間帯によって作業を振り分けています。
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|インターネットショップは単独決算? 単独の場合、単年度黒字?
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単独黒字です。今年度も黒字です。ちなみにネット通販に関しては売上高
前年比150%です。
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|貴社の売上のうち、インターネットショップの売上比率は何%くらい?
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全社売上のうち、ネット通販の売上は25%ほどです。
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■■ 店長のホンネ
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|インターネットショップの店長になって(ショップを開いて)これまで
|一番良かったこと、悪かったこと、困ったことは何?
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店長をして、一番良かったことは、やはりお客様と直接メール交換でき、
お声を聞けるとこです。
悪かったこと、困ったことは、サイトの更新やメルマガに、多大な時間を
裂かなければならないことです。
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|では、嬉しかったことは?
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丹波の黒豆は、12月に収穫されるのですが、昨年は冷夏と降雨量の影響で、
大凶作でした。
当園の商品の中で、販売を中止するものも出てくる始末です。
原材料にこだわり、本物の商品をお届けすることに限界を感じ、落胆して
いました。
大凶作だったことをメルマガでお伝えしたところ、約500通の励ましの
メールをいただきました。
「気を落とさずにがんばって、来年はたくさん美味しい黒豆を作って下さ
いね」
と多くの方からメールをいただき、そんなことめったにないのですが、
泣きました。
「そうか、俺はこの人たちのために黒豆に命かけよう!」って、チョット
大げさですが、真剣にそんなことを思いました。
同時に、今まで間違えたことをしていなかったんだなと再確認しました。
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■■ 読者へ一言
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|これからインターネットショップを立ち上げようとしている方に対して、
|一言。
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実務に関しては、時間的制約が一番の問題です。
私の場合月の3分の1以上はネット関係(更新、メルマガ等)に時間を裂
きます。
ちなみに今日までの過去3年間、一日も仕事を休んでいません。正月も働
いています。正月休み中は、まとまった時間をネット関係の仕事に使えま
すので、ちょうど良いです。
私は今の仕事が楽しくて仕方ありません。だから正月と言えども働きます。
また、ショップに完成はないです。永久に更新作業があります。
だから一生やるつもりです。
一つアイデアが浮かんで、更新していると、更新途中にまた新たしいアイ
デアが浮かんで、「またやりなおしかい!」ってことがしょっちゅうあり
ます。それでもそのアイデアが実現できることを想像すると楽しいので、
更新作業を続けます。
私の場合、時間を裂かなければならない、というより、裂かれていると
いったほうが正しいです。
ネットショップは奥が深いです。とにかく始めることによって、勝手に
進化していきますので、これからショップを作る方は、とりあえずは販売
できる形にまですればいいと思います。
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|一般消費者に対して一言。
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カタログ請求、またはネット注文時、『インタビューを読んだ』と書き
加えていただいたお客様は
「黒豆茶ティーバッグサンプル品(2バッグ入)」
をサービスさせていただきます。
(2004/3/31まで)
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http://www.kuromame.co.jp/main_trust/shouhin-katarogu.htm
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□□ 編集後記
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丹波篠山いのうえ黒豆農園 様、ありがとうございました。
> 大凶作だったことをメルマガでお伝えしたところ、約500通の励ましの
> メールをいただきました。
500通の励ましメール!
もう、驚嘆するしかありません。
お客様がいかに商品を気に入っておられるか、お客様との信頼関係がいか
に強固か、それを端的に物語るエピソードですね。
ただし、丹波篠山いのうえ黒豆農園様も繰り返し言っておられますが、
こういった関係は一朝一夕に出来るものではないというのも事実。
地道なことをコツコツ積み重ねて来た結果なんですね。
(後略)