現役店長に訊く、人気インターネットショップの秘訣
(2014/05/14)
第372回 作家と読者、生産者とお客さまが出会う場所作り
1,885 部
クレヨンハウス 様
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□□ ご挨拶
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こんにちは!
いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。
初めてのみなさま、数あるメールマガジンの中から選んでくださり、
ありがとうございます。
本メールマガジンは、バックナンバーも少し遅れて公開しております
ので、ぜひご覧ください。
https://ten.surv.co.jp/
今回のゲストは、前回に引き続き、クレヨンハウス様です。
それでは、一緒に教わりましょう。
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■■ 基礎データ
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【サイト名】クレヨンハウス
【会社名】株式会社クレヨンハウス
【本社/東京店】東京都港区北青山 3-8-15
【大阪店】大阪府吹田市垂水町 3-34-24
【代表取締役】落合恵子
【スタッフ数】103人
【URL】http://www.crayonhouse.co.jp/
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■■ そこまで言って大丈夫?運営の裏側
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|実店舗にあってネットショップに無い商品は、けっこうある?
|逆に、ネットショップにあって実店舗に無い商品も、ある?
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ネットショップの在庫は、実店舗にある方式をとっていますので、
どうしても、入荷までの日程、在庫量、商品の大きさなど、商品の
状況によって、実店舗だけ・ネットショップだけにあるものが
けっこう出てしまいます。
オーガニック商品は、大量生産大量在庫に向かないものばかり、
ということもありますが、お客さまもそのことがよくわかってくだ
さっていて、助かっています。
オーガニック業界は1%の業界と言われています。
もっと多くの方がオーガニック商品を使ったり、食べるようになる
と、変わっていくようになる、と考えています。
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|実店舗のカードを持っているお客様がネットで注文したり、
|ネットショップの会員が実店舗で購入することは、けっこうある?
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けっこう、あります。
おもちゃや布製品など、質感・サイズ感が重視されるものはとくに、
ネットで見たあとに実物をみて購入される、逆に実物をみた後で
ネットショップで購入されるなど、行き来があると感じます。
時期にもよりますが、実店舗とネットショップのお客様は1~2割
程度は重なっているようです。
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|ネットショップの始めてのお客様(新規会員登録者)が、
|リピート注文される、おおよその比率は?
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まだ2~2割5分くらいです
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|ネットショップでは、今後、どのような方に、お客様になって
|いただきたい?
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実店舗と同じです。
「安ければいい」ということより、「クオリティ」ばかりでなく、
どこの誰がどこで、どうやって作っているかまでご理解いただき、
いっしょになって、オーガニック商品を使っていただく、食べて
いただく必要があると思っています。
「安い」や「便利」ばかりを追い求めるのではなく、生産製造者か
ら消費者まで見える形でつながっていく経済を指向していきたいと
考えています。
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|ネットショップのお客様になっていただきたい方に、貴社を知って
|もらうために、今後どのような施策を考えている?
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新しい紙媒体を立ち上げたばかりです。
この4月に「いいね」という月刊誌を発行しました。
畑や海で生産する作家たち、製造する作家たち、使ったり食べたり
する消費者すべてにスポットをあてて紹介して、わたしたちが思う
「いいね」という商品や価値観を、表現していきます。
それを伝え、お客様とも「いいね」と言い合える関係、ときには
悪い部分もご指摘いただけるような信頼関係ができれば、理想的
です。
そのために、大人や健常者ばかりでなく、小さな子から障がい者や
高齢者、病人にいたるまでつながっていく必要がありますね。
紙媒体だけでなく、放送メディアやネットメディアなどにも卓越
していかないと、伝わりませんね。
Offlineのお店、Onlineのお店という両メディアがもっと進化しなけ
ればなりません。
たいへんだけど、挑戦していきます。
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|貴社が、お客様に提供している一番の価値は?
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安心感、親密さ、オリジナリティ、おいしさ、たのしさ、快適さ、
などYesというものすべてをお届けしたいと考えていますが、
むずかしいですね。
「いっしょに学ぶ」大切さも実感していて、
「子どもの本の学校」や
「原発とエネルギーを学ぶ朝の教室」、、
2泊3日の「夏の学校」、など、
いろいろやってきました。
一番の価値?
あえて言えば、作家と読者、生産者とお客さまが出会う場所作りと
いうことになるのでしょうか。
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■■ 店長のホンネ
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|ネットショップを始めて、これまで一番良かったこと、
|悪かったこと、困ったこと、うれしかったことは何?
|ネットショップを始める前と後で、何が一番変わった?
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ネットショップも実店舗も、「接客する力」が求められています。
お客さま満足度を高めるのは、ひとえに「接する力」です。
目の前に立たれていようが、姿が見えなかろうが、どうすれば満足
していただけるか、に尽きます。
一番良かったことは、わたしたちがやろうとしていることは、
ネットでも求められているとわかったことです。
悪かったこと、困ったことも、実店舗と同じで「もっと」「すぐ」
を求められることで、その数が、飛躍的に増えたことでしょうか。
何が一番変わった?
スタッフはきっと、また忙しくなった! 課題が増えた!
ことかも(笑)。
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|その他、何か特筆すべきエピソードはありますか?
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では、最近のをひとつ。
うちには、オーガニックコットンでできた「布ナプキン」という
生理用品があります。
これを、閉経後の女性やご高齢の男性が使っていることを、お客さま
から伺いました。
出産後の女性もそうなのですが、括約筋が緩くなったひとが
「尿漏れ用」に当てているというのです。
店頭より、姿の見えないネットショップ向き「ニュース」かもしれ
ません。
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|今後の目標、夢などを、どうぞ。
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車や電化商品と同じように、家や食品などが、みんな工場で作られ
るようになり、生産現場が見えなくなってきました。
食事を自宅でつくらないひとがどんどん増えていると聞きます。
「みんなコンビニの食品添加物入り弁当を食べ、病気もいっしょ、
死ぬのも一緒」などという悪い冗談がありますが、
ウソ! とも言えない状況です。
そこで食べることや、暮らすことを「見える化」していきたい。
遊休農地を有機の農場にし、有機農産物を生産し、オーガニック
レストランに運んで調理し、みんなで食べていただくような
「見える化」。
アグロツーリズム(農園民泊)もいいですね。
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|これからネットで販売したいと考えておられる方に対して、一言。
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ネットビジネスにみんなが参入してくると、いまの町が、シャッター
通りやコンビニ化したように、また殺風景な町になるのでは、と
心配になります。
資本的にも一極集中や系列化がすすんでしまうのではないかと心配
します。
そうならないためには、どれだけ個性的にやれるかではないでしょ
うか。
わたしたちも、日夜そのことに頭を悩ましていますが、商品に限ら
ず、システムの鮮度も課題なような気がします。
いっしょに考えていきましょう。
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|読者に対して一言。
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商品が決まっている場合は、ネットショッピングは便利ですが、
リアル店舗でのショッピングも、思わぬものが発見できてたのしい
ものです。
新しい作家や作品が育っていかないと、味気ないWebの世界になりま
す。
ただチョイスするだけのネットショッピングから、がんばっている
作家や作品を発見して応援するように、暮らしをひとつ新しくする
方向へ向かいませんか?
こころもからだも、そしてわたしたちが暮らす社会を、快適にほがらか
にするように、ネット社会を育て上げたいものです。
力を貸してください。
よろしくお願いします。
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□□ 編集後記
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クレヨンハウス 様、ありがとうございました。
> 商品が決まっている場合は、ネットショッピングは便利ですが、
> リアル店舗でのショッピングも、思わぬものが発見できてたのしい
> ものです。
> 新しい作家や作品が育っていかないと、味気ないWebの世界になりま
> す。
> ただチョイスするだけのネットショッピングから、がんばっている
> 作家や作品を発見して応援するように、暮らしをひとつ新しくする
> 方向へ向かいませんか?
読者(消費者)へのメッセージですが、これからのネットショップ
の1つの針路でもあると感じました。
豊かなネット社会のためにも、ますますの発展を期待しています。
(後略)